魅惑のトラッド 海賊版
各地の魅力的なトラッド(クラック)ルートを紹介するコーナーです。インストラクターの大先輩、杉野保氏を偲んで、勝手ながら作ってしまいました。
不定期に増える予定です。
湖南アルプス・天神川の岩場にある「デビルズ・イヤリング」(5・10b)。細い下部からハング越え、上部の傾斜の強いグルーブがしびれます。短いがとても面白いルートでした。このほかにも短いが内容のあるルートがいくつか。でも胸を張ってオススメできるエリアかというと…うーむ…。こちらも秋は入山禁止の模様。
スラブで名高い豊田・天下峰にも、個性的なトラッドルートがいくつか。「雨蛙」(5.11a)「自由人の悲哀」(5.10d)なども味わい深いのだが、これはトポ未掲載の「天下」(5.10a)。写真では分かりづらいが、挟まっている岩の右側はかなり前傾していて、入り込むのに頭を悩ますところ。ムーブを間違うと見事にハマります。場所は「ショートサーキット」のすぐ右のルンゼ状。左に見えるワイドもルートで、さらにその中にも…。
これぞ関西のOld but gold。桐生辻の「牡鹿が鳴くと雨づらよ」(5.12a)。クライマーが写ってないが、カムやロープの垂れ具合、背景の立ち木からこの傾斜を想像していただきたい。130度に前傾したフィンガークラックからスタート、中間部も手の厚い人には辛いかも。ボルダリングで(つまりノーロープで)も登られているが、かなり命がけになると思われる。シットダウンスタート(二段)も付け加えられている。このエリアは秋は入山禁止とのことなのでご注意を。
瑞浪の岩場にある、「ナルトとサスケ」(5.10a)。「日本100岩場」の新版にも載せてもらえなかった不遇なルートなのでここに載せてみました。同じグレードの「アームロック効きますか」よりはかなり登りやすいか?上部はランナウトになるが、キャメロットの#7デビューにはいいかも。短いルートの多いこの岩場で、20m近いこのルートは登りごたえも十分。ヒール&トー、ニーバー、Tスタックなどワイドの様々な技術が試せます。
北の国にも印象的なクラックが。愛別・石垣山の「星と金貨」(5.10b)。30mのスケールのワイドクラックだが、プロテクションは4つしか設置できなかった。水平の摂理が多く、そこまで奮闘的ではないものの…。他のルートもコケやらヘビやらとワイルド感満点。ここには故・吉田和正氏が自ら『生涯の傑作』と評した「頭ならびに腹」(5.11d)もある。
こちらは坊抱岩にある「大チムニールート」。ご覧の通りのムーブが正解かどうかは秘密。グレードは「100岩」で「?」となっているが…。実は清水博氏初登というクラシック。
こちらは富山県は雑穀谷。登っているのは「不二越」。右の白いフレークが「ジョーズ」。コンパクトだがとてもいい岩場です。同じ岩の「スーパークラック」も★★★。だがどれもグレードは辛め?
北山公園で最近発掘されたワイドクラックボルダー「美蕾登」(みほと)。感じるグレードは体格によって大きく変わる。すっぽり体が入る人も。意外に人気があるらしい。
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